【数学】整数問題の解法と罠 part4
整数問題に
ひそむ罠 ̶ ̶ ̶ ̶ ̶
こんにちは、しぃです!
なんだか壮大な始まりですねw
実は今回の記事がこのシリーズで最も伝えたいことなので、是非読んで貰えると嬉しいです。というかここまで全て前置きです( ^ω^ )
整数問題、その最大の罠は、
そもそも THE整数問題 みたいな問題は意外と少ないことです。
ここでいうTHE整数問題とは
- 〜を満たす整数の組を求めよ
- 〜が素数となる整数の組を求めよ
といった問題です。
ここで、今年(2020年)の東大と京大の整数問題を眺めてみましょう。
東京大学
無し
東大、まさかの整数問題無し。割と頻出だったのに……
その代わり(?)親戚の数列分野から出題がありました。以下問題です。
なんじゃこりゃー、となったあなたは間違ってないです。
今年の東大理系数学ではこの大問4と6が特に難しかったです。(一般的に)
文理共通問題なので、文系ではいわゆる捨て問だと思います。
このように、東大は単純な整数問題は出しません。
ガッツリ整数分野からの出題でも、東大は大抵見たことない問題を最低限の誘導で解かせてきます。
京都大学
理系は第4問が整数問題でした。以下問題です。
ええ、やはり古典的な整数問題とは一線を画しています。
整数問題が得意分野だと自負している私も解きました。以下私の試験中の解答への道のり。
です。
えっ?見えない?
だってこれが私の結果ですよ。
つまり白紙 😭
京大、4年連続でTHE整数問題だったのに涙
もちろん、この問題は難問の部類で、個人的に1番難しい(というか厄介)な気がします。
とはいっても、今年の京大数学は飛び抜けた難問がない代わりにどの問題も標準以上の問題で構成されていました。
予備校的に言えば全部やや難って感じ。
つまり受験生的に言えば地獄。
はっきり言って数学の試験中暇でした。いや、ホントは迫る時間を意識して問題を必死に解き進めていたんですが。
全く解けない。というかどの問いも方針がすぐに立たない。
ただ時間だけが過ぎていく生き地獄。
でも、やや難レベルの水準なので解ける人は結構完答しているんですよね。
そういう意味では、平均点は低いだろうけど分散が大きい問題だったと思います。
この本問は、まさにその象徴の問題だと思います。解ける人は完答、解けない人はほぼ白紙。
……どっちかと言えばそれは第5問ですねw
また、「罠」という意味で付け加えるなら、整数問題は数学の中でも特にギャンブル色が強いです。
着眼点が良ければサクッと解いて時間を巻くことができるし、検算も容易なので(論証さえしっかりしていれば)完答しやすいです。
しかし、着眼点が悪ければ、ゴールとは反対の方向に走ってしまい、最悪全く点がもらえないことも。
これは微積分とは正反対で、微積分は方針が立ちやすく、計算が重いパターンが多いので完答は難しいですがきちんと立式できれば部分点が稼ぎやすいと思われます。
つまり、整数問題は水モノだということです。得意だと思っていても、試験では時間の浪費に繋がるハイリスクハイリターンな問題です。
よくインターネットで「数学 問題」
と検索するとその多くが整数問題(と初等幾何)です。やはり誰にでもとっつきやすいからでしょうか。私も好きですし。
しかし、真に得点源となり得るのは(ネットでは嫌われやすい?)微積分だと思います。
(受験生には周知の事実か知れませんが……)
東大は2題微積分が頻出ですし、京大は例年1問だけど難度が控えめで差がつきやすい。
というわけで今年は微積分と計算力を重点的に勉強したい、しぃなのでした。
最後に京大の青本の言葉で締めたいと思います。
「微積は裏切らない」